今年1年を振り返って
今年もあと1か月を切りました。ヴェリテのほうは年末の手術の予定はほぼ埋まってしまっているような状況です。
今日は美容外科に全く関係のないお話です。
今年の秋ごろに新聞で見た記事ですが、「三重県の開業医の先生がFXで得た数億円の所得を申告しなかったため追徴金を払った」というのを見ました。今年の春にも「主婦がFXで得た4億円の所得を申告せず云々・・」という記事もありました。
ご存知の方もいると思いますが「FX」とは「外国為替証拠金取引」のことです。為替差益や金利差で儲ける投資の1種で金融ビッグバン以来、個人でも簡単に取引ができるようになって最近人気の投資手段です。
しかしこのFXは儲けに対する税金が総合課税といって一番不利なカテゴリーになり、たとえば上で挙げた開業医の先生の例ですと個人で取引した場合間違いなく最高税率50%が科せられます。主婦の方も同じ様に2億円!の税金を納めないといけないわけです。
「儲けたんだから当たり前でしょう!」という見方もできますが、彼らは儲かるかどうか分からない非常にリスクの高い投資をしていることを忘れてはいけません。たとえば今年の夏の様に急に円高になってしまう状況で大多数のFX個人投資家は被害をこうむっていると考えられるのですが、今年1年の通算で投資額がマイナスになったとしても来年の儲けと合算してチャラにすることはできません。(これを損金の繰越と言います)
具体的にいえばある個人投資家がFXで2006年に1億円損したとして2007年は1億円儲けたとしましょう。気分的にはこの2年間で儲けはなかったわけですから、税金を払う必要はないように感じます。しかし実際は2007年で50%の税金、つまり5000万円の税金を払い、前年の損金には救済なしです。(少し話を単純化しています)
この投資家はリスクをとって投資をし、儲けはゼロだったにも関わらず5000万円の罰金?を取られたようなものです。こんなあほらしい投資は世の中にそれほど多くはありません。外貨預金もかなりのあほらしい投資手段であることはよく知られていますが、株式売買、商品先物、日経平均先物、日経平均オプション、投資信託、MMF、預貯金などの投資手段はFXに比べれば税金面ではまだましなほうです。
先の開業医の先生や主婦の方が今年の取引で損を出していないことを祈ります。
突然、投資の話になって申し訳ありませんが、そもそもこのブログのタイトルにある~ロングターム・ビューティー・マネージメント~というのは、投資の世界で非常に有名な「LTCM」からとってきています。興味のある方は検索してみると面白いですよ。時々こちらの世界の話も載せていく予定ですのでよろしくお願いします。