下眼瞼手術その1
下瞼の手術は、上瞼に比べて難しい手術が多いと感じます。
たるみ関係の手術を除いた下眼瞼手術の中で需要が大きいのが「下眼瞼下制術」「グラマラスライン」と言われているものです。
下眼瞼の外眼角寄りの瞼縁レベルを少しさげて、きつい目のイメージを和らげようというものです。
鼻に比べて瞼の手術は方向性が単純と申し上げてきましたが、この手術も黒目の外側の白目の面積を増やすという目的があり、結果「目が大きく」なります。
さらに付け加えれば、黒目の外側の白目の面積が増えると「黒目」が見かけ上「寄り目」に見えます。
黒目が寄り気味な目は、かわいらしさ、幼さにつながります(赤ん坊の目を見ればわかりますよね)。
逆に目頭切開は内側の白目の面積を増やすことにつながるので黒目が離れて見えます。したがって目頭切開のやりすぎは「不気味さ」(この人、どこを見ているかわからない!という印象を他人に与える)につながります。
下眼瞼下制術は目の印象が柔らかくなる、ということに加えてかわいらしさを演出できる手術として当然人気が出る手術です。
しかしこの手術のキーポイントである「CPF」を手術で探し出すこととこれを瞼板に確実に留めて瞼縁を下げ、その位置をキープする難しさ、は真剣に手術をしたことのあるドクターであれば理解できると思います。
次回ではもう少しこの手術を深堀したいと思っています。