美容外科のおもしろさ
今回は、業界関係の話になります。
医療界で美容外科は特異な存在です。
ほとんどが自費診療であること、診療行為の結果の良否は患者さんの主観的な判断にゆだねられていること、地域医療的な考え方がほとんどないこと、などほかの科ではあまりない面が多く見られます。
もちろん医療としての面も備わっていますが、こうして長年この業界にいてわかるのは、この中で成功するにはビジネスマインドがかなり大きなウェートを占めていることです。
どういうことかというと、飲食業界で例えてみますと・・
ハンバーガーショップを考えてみましょう。
ハンバーガーショップ業界で世界一のブランドは誰でも知っているあの会社です。
その理由はなんでしょうか?
単純な考え方でいけば、売っている商品の品質がいいからよく売れるという考えです。
ではあそこのハンバーガーは世界一おいしいでしょうか。
きっとあそこのハンバーガーは悪くはないけど世界一おいしいとは思わない、というのが大多数の人の感想だと思います。
では世界一になった理由はなんでしょうか?
ここを考えるのがビジネスで成功するには何が必要かということにつながります。
この考えは、美容外科業界にぴったり当てはまります。
クリニックの医療の質がいいからといって業界一位になるわけではない、ということです。
クリニックオーナーのリーダーとしての資質、マーケット戦略、組織の作り方、広告戦略、スタッフの教育環境、商品構成の最適化などのほうがむしろクリニックが成長する大きな要因になります。
クリニックオーナー自身が美容医療の質にこだわっていることは、むしろそのクリニックの成長の妨げになることもあります。
美容業界は、ほかの民間企業と同じように厳しい環境にさらされていますが、ある意味ビジネスとしては非常に面白い業界だと痛感する今日この頃です。