美容外科カウンセリングその3
二重手術を希望される患者さんが口にされることが多いのは「自然な感じ」にしてください、です。
この「自然な感じ」ってなかなか難しいですよね。
所詮、手術でつくった二重ですから天然とは違います。
元々一重の瞼は分厚いことが多いのですが、手術で二重にすると「無理やり作った二重」感がどうしても強くなります。
そういう瞼でなくても手術で作ったラインは天然の二重より食い込みが強く、閉瞼時にもラインが残ったりして人工感がでます。
ただ、患者さんや患者さんの周りの人々全部がそれを気にするわけではありません。
映画でもテレビでもそうですが所詮全部作りもので、CGを使ってリアルに近づくことはできても所詮偽物ですが、多くの人に感動を与えることができます。
ただ中には、CGはやはり嘘っぽく感じてしまう人もいるように偽物の二重が気になってし方がない患者さんもおられるわけです。
こういった場合、どちらが「いい」、「悪い」ということを問題にするよりも、美容外科医がそれをカウンセリングの時に見抜けずに手術して不満足な結果になった場合の術後の対処法を考えておくことのほうが重要です。
どんなに時間をかけてカウンセリングをしても、二重の手術に限らず結果に不満足な患者さんは一定数おられます。
その時に一番大事なことは手術結果を少なくともリセットできるということ、二重の手術ではそれを可能にする方法が「埋没法」ということになります(美容外科手術でほぼ元に戻すことができるものはとても少ないのです)。
多くのクリニックではそうだと思いますが、二重希望の患者さんが受ける手術の90%以上は「埋没法」になる理由がここにあります。
経営効率重視で考えるなら、術前のカウンセリングに時間をかけるよりは不満足な患者さんの対処法を考えておいてほうがいい、ということです。