美容外科クリニックの経営その3
一般的に顧客第一主義の企業は栄えるとすれば、医療企業についても同じことが言えるはずです。
要するに患者さんのことを第一に考えた医療を心がけていけば、クリニックの規模は自然に大きくなっていくはずです。
ところが他の診療科、特に保険診療を中心にしている病院や診療所はそうかもしれませんが、美容外科に限って言えばそう簡単ではありません。
美容外科の診療内容には不要不急のものが多く、とくに手術にはそれなりのリスクがつきものです。
本当に患者さんのことを考える医療を心掛けているのであれば、手術の適応に乏しい患者さんに手術はすすめられない、となると売り上げの低迷を招きます。
特に短期的な経営にかぎって考えるのであれば、クリニックの繁栄に逆行します。
売上重視・利益重視の経営にするのであれば、手術適応を緩くしてどんどん手術をすすめる、手術をたくさんする、効率的に手術をおこなっていく、これらを第一に考えればいいことになります。
実際にこういった美容外科クリニックは多くみられます。
ここに必要な美容外科医はまさに「手術請負美容外科医」と「手術押売美容外科医」となります。
そういったクリニックで手術を受けた患者さんが、本当に希望がかなえられ満足できるのであればなんの問題もありません。
これは患者さんの主観の問題であり、これがまた美容外科の特殊なところになります。
以下次号に続く