美容外科クリニックの経営その4

これから美容外科で開業しようと考えている心ある形成外科専門医に向けて書いています。

前回登場させた「手術請負美容外科医」

一見患者さんの希望を第一に考えて診療しているようですが、患者さんの見立てが正しいとは限りません。

でも下手に逆らうと患者さんは手術をしてくれなくなります。あなたは売り上げを下げるわけにはいきません。

手術請負はとても楽です。美容外科医は手術のことを深く考えなくてもいいからです。

しかし、患者さん・術者ともに術後に手痛いしっぺ返しを食らうことになります。

もしあなたが、普段からあまり他人の言うことを真剣に聞かなくて流せる自信があれば問題ありません(このブログの読者にはあまりいないかもしれないですね)。

患者さんが術後にわめこうが暴れようが知らん顔できる自信があれば。

実際あなた方の先輩で20年以上こういった方針でクリニックをつぶさずにやってこれた美容外科医の中に、このような立派な達人はいくらでもいます。

私からするとある意味尊敬に値します。チタンよりもかたいハートの持ち主で自分の考えや治療方針に一切ブレがないからです。

もしあなたがそうでない「ソフトなハートの美容外科医」「ガラスのハートの美容外科医」であれば、開業する前に経営方針を含めて診療方針をしっかり考えておかないといけません。

具体的にどうするか。

まずは己を知ること、自分ができる診療範囲をできるだけ客観的に判断し、自分の性格もできるだけ客観的に分析しておくこと。

次に経営を短期的に考えずに長期的に考えること、目先の利益は捨てるつもりで最初の5年は患者さんの利益を第一に考えた診療を心掛けること。

開業する前に本当の意味での金持ちになっておくこと。びっくりするかも知れませんが、開業して儲けようと思う卑しい心で長期的経営はできません。余りあるキャッシュが自動的に入ってくる資産家になっておくこと。

どうですか?もしこの準備ができていれば1日も早く明日からでも開業してOK。無理に患者さんを集めようと思わなくても10年後には向こうから成功がやってきますよ。

以上、実体験からのアドバイスです。

まずは己の分析からはじめましょう!