美容外科手術でトラブルを避けるために83
フェイスリフトの手術はある意味つまらない手術です。
なぜかといえば、術後の経過を見ると術直後が一番引きあがっていてあとは時間とともに下がっていく一方だからです。
その下がっていくスピードをどこまで抑えるかという課題はあるものの、自然の経過ですからなす術はほとんどありません。
SMAS弁を強く引き上げ強固に固定していくのですが、ここに「手加減」などはいりません。
先ほど述べたように術後下がっていくしかないフェイスリフトでは最初が肝心だからです。
よく例えていうのは、大空を飛ぶ「グライダー」を思い浮かべながら考えてください。
グライダーは基本的に最初はある一定の高さまでほかの飛行機などで引っ張り上げる必要があります。
その最初の出発点が高ければ高いほど遠く長く飛び続けることができます。
もちろん途中の操縦法で結果に違いは出てはきますが、最初のとびたちが低いとなかなか遠く長く、というのは難しいものです。
ですから、フェイスリフトも最初が肝心で、手術で引き上げを手加減することはよほどのことがない限りしない、というのが原則です。
しかしこういった方針でたまにトラブルが起きることがあります。
それは次回で。