美容外科手術でトラブルを避けるために93

輪郭手術のうち骨切り手術を中心に骨格手術について書いています。

骨切り手術の注意点について

骨切りができるようになるとすべての輪郭は骨切り手術で対応できると考えがちですが、骨切りをするとかえって輪郭を損なう結果になることがあります。

それは「小顔」希望の患者さんを骨切りだけで対応した場合です。

以前、こんな患者さんがいました。

他院骨切り術後の相談でしたが、その内容は「骨切り3点セット」をしたらかえってメリハリのない顔になってむしろ顔が大きく見えるようになってしまった、というものでした。

拝見すると確かに「顔」と「首」の境がはっきりしなくて「小顔」には程遠い印象でした。

術前の写真も見せてもらいましたが、術前の顔のほうが引き締まった感じで輪郭のバランスも悪くなかったので患者さんの嘆きもわかる気がしました。

さらにこの手術には前額なども手術をされていたので総額が600万ぐらいかかったとのことで、患者さんの嘆きはさらに深いものになったようです。

私の考えですが、骨切りの手術はあくまで輪郭を整える(出っ張ったところをひっこめ、全体のバランスを整えるなど)手術で、小顔目的で手術を考える場合は、骨切り手術は必要かもしれないが十分ではない、というものです。

小顔を考える場合は、もっと戦略的に手術計画を立てないといけない場合が多く、やみくもに骨切りをするとこの患者さんのような悲劇を生んでしまうことがあることを念頭に置いておく必要があります。