美容外科手術のアカデミー賞

アカデミー賞の発表がありました。

予想が外れた人もいるでしょうし、ぴたりと当たった人もいるのではないでしょうか。

審査員も人間ですから、その結果が絶対のものではありません。賞をとった作品は審査員のお眼鏡にかなった部分が多かったと考えることもできます。

そうはいっても賞を取る作品には万人が認めるそれなりの優れた点が必ずあるはずです。

一方美容外科の手術の中で功績があったものをあげるとすればなんでしょうか。

美容の手術の結果を評価することは個人差が大きく、それに客観性を求めることは非常に困難なことが多いようです。

それでも美容の手術のなかで我々業界人も患者さんにも大きな功績をもたらした手術というものを挙げるとすれば次の三つだと信じています。

埋没法:高須先生がいまから20年以上前に「クイック二重」とよばれ一世を風靡しました。それ以前から埋没法はあったのですが、それに改良を加えいかに腫れないで二重になるかという患者さんの要望に見事な答えを出した手術です。

挙筋腱膜前転固定:信州大学形成外科の松尾教授がはじめられた眼瞼下垂手術のときに中心となる手術術式です。私はこの手術を知ることによってさらにこの部分の解剖を深く知ることができ、その結果安定した成績の出せる切開式重瞼術が可能になったと思っています。

鼻中隔延長術:ヴェリテクリニックの福田先生が形成外科の手術を美容外科に導入し、それまで結果の出しにくい鼻尖部の手術を頼りない鼻尖部の軟骨をしっかりした土台にかえることで鼻先の手術の結果を安定したものにした、という功績は大きいと思います。

以上3つの手術がなかったら・・今の美容外科手術は大きく遅れていたと思います。この手術があったおかげで患者さんも我々術者も安心して術前にお約束した結果を実現できるようになったと考えています。