オリンピックの思い出

オリンピックの元IOC会長サマランチ氏が亡くなりました。

サマランチ氏が手腕を発揮したバルセロナオリンピック以降オリンピックの商業化が加速しました。

それ以前はオリンピックの理念というものがありました。それを象徴するものに「参加することに意義がある」などが言われていました。

最近のオリンピックはその理念から遠ざかってとにかく「メダル」をとるために国を挙げての選手の強化合戦が目立ちます。

そういった「以前の理念で行われていた70年代までのオリンピック」は経営的にはとても黒字にできるものではなく、大幅赤字の開催地もあったようです。

いまでこそオリンピックの開催地候補は複数の国の立候補が当たり前ですが、ロサンゼルスオリンピックの時は単独立候補だったそうです。

つまり「商業的成功」と「理念」の両立のむずかしさがここにも見られるのです。これは美容外科業界にもぴったり当てはまる問題なのです。

確かにサマランチ会長以降、「オリンピックは参加する」ことだけでなく、「見て面白い祭典」になってきたと思います。その功績は讃えられるべきことであるのは間違いありません。

しかしそれが行き過ぎて以前の「素朴な」オリンピック精神、アマチュアリズムが脅かされるようになればオリンピック自体の存在意義が危うくなります。

きっとこれからのオリンピックは従来のやり方でない新しい方向性が打ち出されていくものと期待しています。

ちなみに私の人生の一番古い記憶は1964年東京オリンピックです。当時4歳の私に強烈な記憶を残したのは三宅選手の重量挙げの場面でした。