「全体」と「部分」
物をみてその良し悪しを評価するとき、全体からくるインプレッションと各部分の細かいディテールの両方を見ます。
たとえば人の顔の良し悪しの場合、ぱっと見て顔全体のバランスで評価する場合と目や鼻といった部分がきれいあるいはそうでない、といった評価をします。
我々はこういった「全体」と「部分」で物事を評価することを日常的にありとあらゆる分野で行っています。
衣食住から始まって芸術芸能など人間の手によるものなどすべてといってもいいすぎではありません。
そしてその人の見方や評価は見る力のレベルによって、少しずつ変化していきます。
見ることを何度となく経験し、必要な情報を取り入れることで目の付けどころ、観点が細かくなり他の人では気づかないことまでわかるようになります。
ところがそれが行き過ぎると全体が見えなくなるということがしばしばおきてきます。
そこで悩み迷いそれまでわかっていたと思っていたことが急にわからなくなる、いわゆる壁にぶつかるわけです。
そこで諦めずに考え続けていくとそれまでとはまた違った世界に入っていける瞬間があります。とてもシンプルな、どうしていままでこんな簡単なことに気づかなかったのだろう、と思えるような世界です。
その時は「部分」の細かいところも十分わかったうえで、「全体」をも見ることができるようになった瞬間、といえます。
仕事・日常・趣味などで部分から全体、全体から部分へと見る観点を常に変えながら見方を深めていける、そのプロセスがとても楽しいと感じています。