切開式重瞼術と問題点 その1

重瞼術には大きくわけて「埋没法」と「切開法」があります。

うちのクリニックでは比較的「切開法」が多いので、しばらくこれについて書こうと思います。

一般的な美容クリニックで「切開法」をするところはそれほど多くはないようです。中には「うちは切開はやりません」というところもあります。

この理由はいろいろでしょうが、結局のところ「切開法」は難しいというのがその原因だと思います。

技術的に難しいということも少しはありますが、それよりももっと大きな原因があるようです。

それは術前に細かい結果を患者さんにお約束することが非常に難しいからです。それと術後の修正がとても難しい、特にもとに戻すことは不可能といってもいいぐらいです。

患者さんにとっても美容外科医にとっても、これはトラブルのもとになりかねません。その点で「埋没法」は優れているといえます。

しかし「埋没法」では実現できない二重もあります。その時は「切開法」を選択せざるを得ません。

そこで「切開法」のいろいろな問題点を考え、それについてどこまで改善できたか、あるいは改善できそうか、できないのかを考えてみました。

まず「切開法」の問題点について。

簡単なところからいえば、術後のダウンタイムです。以前の「切開法」では2週間から1か月ぐらいと考えられていました。「埋没法」より長いことは確かなのですが問題なのは、2~3か月しても腫れが落ち着かない患者さんがいることです。

「切開法」をしたことのある美容外科医ならこういったダウンタイムの長い患者さんのフォローでこまった経験があるはずです。

なぜこのようなことが起きてしまうのか、そしてそれを予防するには?については次回です。