修正手術の心構え
いままでに何度も書いてきましたが、修正手術は本当に難しいものです。
鼻の修正に悩まされたことは以前書きましたが、瞼の修正も難しいことが多々あります。
他院で行われた「眼瞼下垂」や「切開重瞼」の修正が多く、ときに患者さんとともに我々も泣かされることがあります。
修正の内容は「左右差」、「重瞼ラインの乱れ」、「重瞼ラインの不自然さ」、「目の印象が変わりすぎ」、「重瞼ラインの消失」、「瞼があかない」、「瞼が開き過ぎる」など実際に修正した症例の症状を挙げだすときりがありません。
さらに修正手術を難しくする理由のひとつに、これらの症状が通常2~4個以上重複していることが挙げられます。
そういった症例の修正の場合、最初にどうしても治しておかなければならないものを第一優先にして手術を考えます。
その時にまず最優先するものは、開瞼状態の改善です。
開瞼状態の改善とは、開瞼幅の改善、開瞼幅の左右差の解消、開瞼した時の瞼の形の改善、などです。
これらが改善されていない状態で、重瞼ラインを改善したり修正しようとするのは「砂上の楼閣」を築くのと同じです。
逆に開瞼状態が問題ない場合、その他の瞼の修正は比較的結果の予測が立ちやすいものです。
こういったことから瞼の修正手術を考えるときは、修正手術そのものが複数回になってしまうことがあるのだということをご理解いただけると思います。
術前のカウンセリングではこのことは必ず申し上げますので、ご了承ください。