こめかみリフトの切開線の位置について
フェイスリフトには場所によって頬フェイスリフト、こめかみフェイスリフト、前額リフト、頸リフトなどがあります。
こめかみリフトは頬リフトと一緒に行うことが多いのですが、その場合の皮膚切開をどこにおくかで側頭部の髪の毛の中を切る場合とこめかみの生え際を切る場合に分かれます。
髪の毛の中で切ると傷が一見目立たないように感じるので生え際を切るよりそちらのほうがいいように考える患者さんが多いようです。
古典的な教科書にも髪の毛の中を切る方法が紹介されていることが多いようです。
ところが長い目で見るとほぼ100%、生え際のほうが目立たなくなります。
術直後は髪の毛の中のほうが目立たないのですが、暫くするとわずかですが切開線にそって必ず禿げができます。
黒い髪の毛の中で白い禿げの線は、それがたとえ短くても目立ってしまうようです。
逆に生え際の切開線は最初こそ少し傷が目立ちますが、早い人で3カ月遅くとも1年もたつとほとんど目立たなくなってしまいます。
傷そのものはどちらでも同じように治るのですが、それが「目立つ」かどうかになると圧倒的に生え際切開のほうに分があるようです。
実際にそれぞれの患者さんを術後2年以上経過して拝見させてもらった上でのお話ですので、真実に間違いないです。