フェイスリフトに対する考え
前回の続きです。
ちょっと専門的になりますので、一般の患者さんには退屈かもしれません。
フェイスリフトに興味のある人なら必読だと思います。
フェイスリフトは過去にいろいろな方法が提唱されてきました。
SMAS法、Extended SMAS法、リガメント法などどんどん複雑な方法が行われるようになってきました。
より効果が高くなり、効果の持続も長くなってきたのは確かです。
しかしこれらの方法には、東洋人の顔の特徴にそぐわない面があることに最近気づくようになってきました。
一つは、西洋人と東洋人では顔の形がことなり、耳の前(顔の側面)と顔の前面が面として異なっているものである、ということ。
さらに東洋人においては、若返りは顔の前面にポイントが集中していること、の2点です。
ほうれい線にしても、マリオネットラインにしても、顔の一番前の部分のたるみが原因であり、耳の前の皮膚(顔の側面)を一生懸命引いても一番遠いところが引き上げのターゲットになってしまっているため効果が出にくいのです(西洋人に比べて)。
もうひとつ重要なことは、3次元的にみてどの部分が下がっているか、深い層なのか浅い層なのか中間の層なのか、という問題です。
顔のたるみは、実はこれらの層の間で下がっているところとそうでないところの差があり、そのアンバランスがほうれい線やマリオネットラインを目立たせている、ということが原因として大きく関係している。
それが最近の私の知見です。