美容外科の現状と未来を・・

今日、3月19日医師国家試験の合格発表がありました。

身内の話で申し訳ないのですが、24歳の長男の合格もきまり、とてもほっとしています。

自分の28年前の合格発表のときよりもはるかにうれしい、というのが正直なところで、自分のときは、合格のうれしさよりも、卒後の研修のことが不安でそれどころではありませんでした。

いまは卒業するとまずは2年間のきちんとした初期研修が受けられるようで、しかも結構な給料までもらえるということを知り、いい世の中になったものだと少しうらやましくもあります。

いろいろな人に「息子さんも後をつがれるのですか、つがせたいですか?」と聞かれるのですが、実は返答に困っています。

私自身は「美容外科」は自分にとって天職だと思って満足していますが、今の日本における「美容外科」のおかれた状況には決して満足していないし、その状況を考えると、簡単に「美容外科はいいよ~」と息子に言えないのがつらいところです。

美容外科医になるための研修システムの不備、国に認められない二つに分かれている学会の現状、それに起因する専門医制度の混乱、患者さんの美容医療に対するゆがんだ認知のされかた、美容外科医の不当な評価など・・・・それらが改善されない限り、今の日本に優れた美容外科医が育つのは非常に困難な状況です。

そうはいっても、とりあえず今の私にできることは、美容医療のこういった状況が改善され明日のよりよい美容外科につながると信じて日々の診療を大切にしてしていくことだと改めて決意を新たにしました。