麻酔科での研修

3月の下旬は、うちのクリニックでは全身麻酔の手術が続きました。

私自身も麻酔の免許を持っていますが、全身麻酔の場合、麻酔科の先生にできるだけ来ていただくようにしています。

私にとっては、麻酔科の先生とお話しするのはちょっと楽しみでもあるのです。

私が麻酔科の研修をしたのは昭和59年から2年間で、今から28年も前のことです。

患者さんにはなじみの薄い科かもしれませんが、麻酔科は医療、特に外科系の医療にとっては非常に重要な科で、美容外科医の中にも麻酔科の研修を終了してから美容外科医になった先生も大勢おられます。

医者になったばかりの時期に麻酔科の研修を受けた関係で、この2年間は自分にとって忘れることのできない経験をたくさんしました。

その当時、研修医はほとんど「奴隷」扱いでした。風邪でかなり体調が悪くて休みたくて電話しても「這ってでも出てこい!」と当時の上司のM先生に怒鳴られました(そのM先生、今は麻酔科の教授になっておられます・・・)。

「出てきて、現場で倒れるまで働いて、倒れたら帰っていいぞ」とも・・・・。

いまから考えると無茶苦茶な世界でしたが、楽しかったな~と感じることもありました。

やはり自分も若かったからだと思います、理不尽なことを言われても、自分は半人前だからまあ仕方ないか、と受け入れることもできました(今じゃ~100%無理ですけど・・・)。

そういったわけで、麻酔科には今でも特別な思いがあるのです。