地味でも素晴らしいと思える
最近視るようになったテレビ番組で木曜日放送の「和風総本家」があります(テレビ東京系)。
日本のしきたりや、和菓子などの食べ物、日本の職人芸などが毎週放送されます。
一部クイズ形式になっているところがめんどくさいと思うこともありますが、先週紹介されていた職人さんの話にはとても感動しました。
その日のテーマは、外国人に重宝がられる和の逸品ということで、いくつか紹介されていた品物のうちの一つが紹介されていました。
フランスで貴重な絵画の修復に用いられている道具にスポットがあてられ、その中に日本製の刷毛が取り上げられていました。
もちろんその修復士(女性)の方も一流のかたでしたが、その人が20年間一つの刷毛を使い続け、それが日本製だということも御存じで、他にはない使いやすさと丈夫さにいたく感心し、それがないと仕事にならないといっておられました。
番組ではその刷毛を20年前に作った日本の職人さんが紹介されたのですが、その人は滋賀県のとても小さな工場(見た感じ物置を改造した感じでした)でおひとりで作っておられる今では高齢の男性職人さんでした。
刷毛の材料や製造工程の紹介があり、使いやすく丈夫で繊細な刷毛ができる理由がわかりました。
ひとつひとつとても丁寧に作られ器械ではとてもつくれないもので、その職人男性は自分が20年前に作った刷毛が遠くフランスの人に重宝されていることを知り、とても感動されていました。
こういった繊細な仕事は、日本人ならではのもの、今の日本では忘れられがちですが遠く外国の人にもいいものはわかってもらえるのだということと、そういった光の当たりにくい地味なお仕事にスポットライトをあてた番組は秀逸だと思いました。