目頭切開と手術道具

4~5年前に目頭切開手術と眼瞼下垂手術を受けられた患者さまの娘さんを今回手術する機会がありました。

同じ目頭切開と眼瞼下垂手術だったのですが、術後2週間目の検診の時にお母さまに「先生!私の時より傷がきれいなんじゃない?!」と冗談半分にいわれました。

長年のお付き合いでしたのでこちらもざっくばらんに「腕があがったかも~」と冗談で返しました。

残念ながらこの年齢になると、縫合の腕が上がることはまずありません。縫合技術は30歳前半ぐらいで完成すると思います。

もし傷跡が本当にきれいになっているとすればそれは「道具」のせいだと思います。その中でも「持針器」と「ルーペ」が大きいと思います。

「持針器」は以前書きました。こちら。「ルーペ」は5年ぐらい前から手術の時にお世話になっています。

手術用の拡大器は、本格的な手術用顕微鏡から簡単なルーペまでいろいろあります。

私の使っているのは東急ハンズのホビーコーナーで買った3000円ぐらいのものです。

↑こんな感じのものです。

軽くて邪魔にならないのと拡大率が1.8倍で手術するのにちょうどいいのです。

美容の手術で「眼頭切開」ほど縫合が細かいものはありません。この傷跡を見れば術者の縫合技術(道具を含めて)がわかるというものかもしれません。

機会があれば傷跡の写真をブログでお見せしたいと思います。