正直はつらい~その4~
今月は師走のせいか手術希望の患者さんが増えてきています。
ところが丁度1年前の年末は例年になく「手術が少ない」という「異変」がおきました。
先日の税務調査でも、調査員にこの点を何度も指摘され、「先生、平成24年度の12月はどうして手術が少なかったのですか?」と質問されました。
ひょっとすると調査員のかたは、私が12月の売り上げを少なく申告している、と思ったのかもしれません。
もちろんそのようなことはしていませんので、平然と「私にもその理由はわからないのです。むしろこちらがその理由を教えていただきたいぐらいです・・・。」とお答えしたところ、調査員の方もかなり戸惑われていたようです。
美容外科の実情を正直にお話しますと、うちのように保険診療をしないクリニック経営はとても難しく、特に売上に関して言えば、月によって3倍ぐらいのアップダウンがあることも珍しくありません(うちのクリニックの場合、広告が少ないことも変動が大きい要素かもしれません・・・)。
普通の会社の経営者が美容外科を経営したら、きっと寿命を縮めてしまうことでしょう。
そういった意味では、美容外科医には経営に関して「心のタフネス」いわゆる「ハートの強さ」が必要とされます。
つまり売り上げが一時的に落ちても、それに駆られて無理な手術をしたり、患者さんにうそを言って施術を勧めたりしないだけの、節度と正直さを持ち続けることが試されます(もちろんそれなりの経営センスもいりますが・・・)。
美容外科医の諸君!
特に原因もなく売り上げが落ちたとしても、決して悪魔のささやきに耳を貸さないという決意がなければ美容外科をやってはいけませんぞ!!(とてもつらいことなのですが・・・汗)。