伊勢湾台風
私は生まれてから小学校2年まで現在の東海市名和町というところに住んでいました。
他県にお住まいの方にはピンとこないと思いますが、東海市は名古屋市の南に位置しています。
通っていたのは「名和小学校」でした。その小学校の運動場の端には「友情の塔」という記念塔が建てられていました。その小学校の指定ノートにもその「塔」が書かれていました。この塔は、あの「伊勢湾台風」で亡くなられた小学生の慰霊の塔です。
1959年の秋にここ東海地方に上陸した「伊勢湾台風」は戦後観測史上最悪の台風で多くの犠牲者をだしました。
今年はこの「伊勢湾台風」からちょうど50年目、新聞などにも多くの特集が載っていました。当時小学生で辛くも浸水被害からのがれたものの他の家族全員を亡くしてしまった方の手記が載せられていました。
その当時、私はどうしていたかというと母のお腹の中にいました。当時の我が家も浸水し身重の母と姉は2階に避難していたそうです。幸いそれ以上の被害もなくひと夜が明けて、翌日は台風一過の秋晴れだったそうです。
母から浸水被害の話を聞いたことがありますが、翌日家の周りは浸水によって弥冨から流れてきた鯉や金魚がいっぱいいたそうです。
それを聞いて魚好きな私は子供心に、見てみたかった~と思ったものですが、今から考えるととんでもない話でした。金魚どころではありません。生きるか死ぬかの瀬戸際だったのだと思います。
今夜から明日にかけて台風が上陸するそうです。強い台風ですので進路にあたる方はくれぐれもお気を付けください。