美容医療は自費が基本

先日の診察室でのやりとり。

70代の患者さんAさん:「先生のところの「光治療」、全然しみが消えなかったよ!!。もう一回ただでやりなさい!!」とえらい剣幕で怒られてしまいました。

1か月前に、確かにAさんの顔の大きなシミにアキュチップ(光治療器)を照射しました。

ダウンタイムが短い治療をお望みでしたので、もちろん1回でしみが取れる治療ではないことを重ね重ねせつめいし納得していただいてから光治療をいたしました。その点はなんの問題もなく患者さんの誤解でしたので、もう一度説明しなおして納得してもらいました。

しかしその次の訴えには、聞き捨てならない事実が含まれていました。

Aさん:「私の友達、岐阜のクリニックで保険で安くシミを消してもらった。先生のところは自費で1万円もとってこんな結果で、私はかもられた!!」とおっしゃったのです。

うーん、これはいけません。

「しみ=老人性色素斑」を保険で治療しているクリニックがいまだに存在していることにあきれました。そもそも保険点数には「老人性色素斑にレーザー治療」の項目はありません。虚偽の病名をつけないと保険請求できないのです。これでは明らかに保険詐欺になってしまいます。

つい今年の初めに関東の美容外科医が虚偽の保険請求(やはりレーザー治療費の請求がメイン)で逮捕されたばかりです。

私は、美容医療は自費が基本であると以前から考えています。したがって今のクリニックでは一切保険治療をおこなっていませんしする予定もありません。