美容外科医になるためにその5~形成外科専門医をとったら
これからの美容外科医には、形成外科の研修と専門医が必要ということを述べてきました。
形成外科専門医をとったからといって、すぐに美容外科ができるわけではありません。
形成外科ではあまりやらない美容外科「独特」の手術はとても多いからです(むしろそれがメイン)。
実際に形成外科の専門医をとったあと美容外科研修をするにはどうするか・・・、それについてはドクターのおかれた環境でかなり異なってきます。
たまたま美容外科が標榜されている病院や大学病院に働いていれば、そこで研修できるので好都合です。
しかし、現状はこういった公的な病院で美容外科の研修をすることはほとんど不可能です。
あったとしても形成外科の中でちょこちょこした美容外科「的」な手術を経験するのが精いっぱいです。
美容外科の醍醐味?は、やはり市中の開業医レベルのクリニックでないと体験できません。
美容外科の醍醐味といってもいろいろあるのですが、重要なのは形成外科の患者さんと美容外科の患者さんでは医療に対する要求レベルが根本的に違うということです。
このことは大きな病院の形成外科に勤務医として働いているだけではなかなかわかりません。
そうかといって小さな開業医のクリニックでは症例も限られてくるために、研修には不十分です。
そこで考えられるのが、意外にも全国にチェーン展開している美容外科を研修の場として利用するという手です。
彼らの集客(集患者)力は、小さな個人クリニックはもちろん大学病院などでも太刀打ちできません。
ここに指導体制さえ整っていれば、研修するのには最適なのですが、そこには難しい問題が横たわっています。
詳しいことは次号で・・・。