「本格的」な専門医制度
2020年度から「本格的」な専門医制度がスタートします。
来年度から5年かけてこの新制度に移行していくようです。
「本格的」という意味は、今までのように学会の内輪のメンバーで作った制度ではなく、第3者機関が管理する制度である、という意味です。
今までの「専門医」と呼ばれるものは其々の学会が独自に決めた基準で決定していたものですが、それでは自分たちに都合のいい基準になってしまう恐れがあるから、ということでしょうか。
ところが美容外科学会(JSAPS)に関しては少なくともこれは当てはまらないように感じます。
つまり今までの美容外科学会専門医のほうが、これからの新しい専門医の基準よりもはるかに難しかったからです。
私が従来の専門医だからというのではなく、美容外科学会全体の意見がそうなのです。
その結果、美容外科専門医の数はこれから急激に増加していくことが予想されます。
これは患者さんにとって利益になるのでしょうか?
そのあたりは今後の経過を見ていかないと何とも言えませんが、少なくともこれから美容外科専門医になったとしても、従来通り医師には実質的なメリットはなにもないことに変わりはありません。
将来の標榜医制度まで改革する(つまり専門医でなければその科の標榜はできない、といった大胆な改革)のであれば、それはそれで大きな意味を持ってくると思われるのですが・・・。
私個人としては、医師にはどんどん厳しい制度を作ったほうがいいと思うのですが、そこは、どこかの国の選挙制度改革と同じでなかなか思うように進まないわけです。