「そんなの普通でしょ」っていう時代錯誤
暑い日が続きます。
ちょっと下火になったニュースから、、、
お笑いの事務所と芸人のいざこざがありました。
見ていると、この構造、他人事と思えない!と感じた我々同世代の同業者、少なくないのでは?
嘘のような安い給料でこき使われて、不満を言うと「じゃー辞めたら?」と切り捨てられる、まさにこの構造は一昔前の我々が経験した大学の医局そのものでした。
嘘?と思われるかもしれませんが、私がいたころの大学の給料は日雇いで一日7,468円(昭和63年)でした。
昭和63年というと1988年、日本はバブル経済の真っ最中でした。
私の記憶の中に「バブル」という実感がまるでないのは、この給料ではやっていけない(当時は子供が一人の3人家族でした)ため、日々のバイト(闇営業みたいなものです)でやっと食いつないでいくありさまだったからです。
バイトの内容は、美容外科が多かったように思います。
その頃の医局では、美容外科でバイトすることは反社にお世話になるのと同じと考えられていました。
その「闇営業」が見つかって医局を辞めさせられた同期の医師もいました。
「俺たちは隠れキリシタンみたいなものだから、、、」というのが我々の合言葉でした。
そんな「弾圧」があっても美容外科をあきらめなかったのは、我々にとって美容外科は信仰のようなものだったからなのかもしれませんね。
でも今は違います。
美容外科はちゃんとした医療として認められて、これに携わる医師もなんの引け目を感じることもなく誇りをもって診療することができる時代になりました。
医局員の自由な選択が妨げられる古い医局体制が「それって普通でしょ」といわれる時代は終わったのです。
その時代の流れが逆行してしまうことがないように、我々には美容外科診療を怪しげなものにしてはならない責務があるのです。