若返り手術その13
若返り手術の1番はじめにお話ししたことを思い出しましょう。
若返りの手術を考えるときに大事な2点「皮膚のテンションアップ」と「ボリュームコントロール」があることを書きました。
テンションアップの一つの方法のフェイスリフトについては多少なりともご理解できたとして、次はボリュームコントロールについて書いていきます。
老けて見える顔にありがちなのは顔の上半分のボリュームダウンです。
前額、こめかみ、下眼瞼から頬のボリュームが年齢とともに減少してきます。
これらの部分にも引き上げが必要なこともありますが、圧倒的にボリュームダウンが大きな原因になりますので解決方法はボリュームアップが第一選択です。
うちのクリニックでボリュームアップで使われている方法は脂肪注入です。
もちろん自分の脂肪を移植します。
女性の場合、かなり痩せている患者さんでも太腿とか臀部には余分な脂肪がついています。
脂肪を取らないでほしい、という患者さんもめったにいません。
その脂肪を吸い出して、オデコなどに注入しますよ、というと結構喜ばれます。
この方法のいいところは、患者さんに受け入れやすい、というところと結果に不満足が少ない、という点です。
これで学問的な裏付けが得られれば、かなり有望な手術手段になります。
従来から言われてきた一番の課題は、脂肪の生着率、残存率です。
最終的にどれぐらいの脂肪が注入された部位に残ると考えられるのか、それが問題です。
それについて次回以降に書いていきます。
*最近の記事は、形成外科研修を修了して専門医習得後、美容外科を始めようとしている医師に向けて書いています。