美容外科カウンセリングその12
今回の記事も形成外科専門医を持っていてこれから美容外科を始めていきたいと考えているドクターを対象に書いています。
美容外科をスタートするにあたって、医療トラブルが一番不安だというドクターは多いと思います。
一般的に美容外科は他科に比べて術後のトラブルが多いと思われているようですが、私はどこの科でも患者さんとのトラブルは一定数発生するので美容外科だけが多いということはないと思います。
ただ、その原因や内容・対処法はそれぞれの科ですこしづつ事情が異なっていて、美容外科特有のトラブルといったものも存在するようです。
一般的にトラブルに関連する記事は、ともすれば内容が患者さん・医師両者にとって不愉快であったり不利益に感じたりする可能性もありますので、あまり公にはされないようです。
そのあたりを配慮しながら、できれば患者さん・医師双方に有益な内容になればいいかなと思っています。
まず美容外科特有ののトラブルとは、一言でいえば術後の最終結果が患者さんにとって不満足だったケースということになります。
重ねて言いますが、「最終結果」に対する「患者さん自身」の評価が不満足、です。
さらに付け加えると、医学的(手術)な成功・失敗ではなく、患者さんが満足か不満足か、が問題なのです。
手術そのものの成功・失敗は、トラブルの解決法がある意味はっきりしてますので今回の例には含めません。
要するに、手術はうまくいっていても患者さんがその結果に不満足で生じたトラブルが美容外科特有のものといえます。
仮にカウンセリングの段階がうまくいき手術も問題なければ、トラブルは起こりえないので、やはりカウンセリングの時点で何か問題があったと考えざるを得ません。
そういった観点から、私の経験から得られた術後トラブルになるケースの共通点を次回以降でいくつか書いていきたいと思います。