美容外科クリニックの経営その8
先日、学会開催中に美容外科の実際をざっくばらんに会談する催しがありました。
その中で「美容外科の営業」というテーマで中堅どころのドクターの発表があり興味深く拝聴しました。
その中堅どころの先生は、ある美容外科のグループ開業クリニックで勤務しているドクターで、今は院長クラスを任されているとのこと。
その先生は、就職当初から数年間はとても慎重な姿勢で診療にあたっていたとのことですが、いろいろな事情があったのでしょう、今は積極的に売り上げを意識して診療しているとのことでした。
この先生は見るからに真面目そうな(実際にそうみたいです)キャラで、院長になってから自分自身を変えて今のクリニックの売り上げ向上のため頑張っている感じがしました。
自分自身の考えをかえていくことはとても大事なことだと思います。
しかし売り上げを上げるために自分を変えるということは、その時点でお金の奴隷になっている可能性があります。
ここできれいごとを言う気はありませんが、今の美容外科の実態が以前と少しも変わっていないことに一抹の不安を抱きました。
美容外科のこともそうなのですが、この先生にももっと長いビジョンで本当の美容外科診療はなにかを考えて美容外科診療にあたっていただきたいと願わずにいられませんでした。
また、そうでないことを願うばかりですが、自分のキャラと違う道に足を踏み入れて精神的に追い詰められ自滅していった美容外科医を過去に何人も見ています。
以前の記事にも書きましたように、美容外科医の心構えとしての第1歩は「己を知る」ということだと考えます。