美容外科手術でトラブルを避けるために22

鼻の手術でトラブルを避けるための必須アイテムはずばり「鼻中隔延長術」(以下SEG)です。

多分多くの美容外科医が「えーっ」と思うかもしれません。

「隆鼻術」じゃないの、とか「鼻尖縮小術」「鼻翼縮小術」を考えるかもしれません。

私が書いてきた、あるいは書こうとしている記事は、あくまで実践的にトラブルを避けるための美容診療の中で必要な手術アイテムです。

SEGがなかったら、私は今のように多くの鼻の手術をしていなかったといえます。

SEGがあったから私のような小心者で臆病な美容外科医でも自信をもって鼻の手術ができるようになったのです。

SEGを知る前の私は、鼻の手術はほとんどしてませんでしたし、ひょっとしたら意識的に避けていたかもしれません。

その理由はそれまで私にとって鼻の手術は結果がどうなるかわからない手術だったからです。

結果をお約束できない手術ほど気まじめな術者を不安に陥れる手術はありません。

このことについては過去に何度も記事の中で書いてきましたが、これは強調しすぎることはないと思っています。

私の受験勉強の話のところで書いたように、一番応用範囲のひろい基本項目からマスターしていくことが効率的であるとすれば、鼻の手術ではまさにSEGがこれにあたります。

SEGがマスターできると鼻先の長さや高さを含めた位置を決めることができます。

そのうえで鼻尖縮小術を同時に行うことで鼻先の形を決めることができます。

それに伴って鼻翼をコントロールしやすくすることができます。

また口元とあごの関係(いわゆるEライン)を改善することができます。

また鼻の始まり(いわゆるナジオン)を決めることと一緒におこなえば鼻の長さを決定することができるようになります。

SEGを行うことで鼻の大部分が決まってくることが分かればいかにこの手術が重要なアイテムであるかがわかります。

鼻の手術では1にSEG、2にSEGですからこのSEGは100%成功することが求められます。

これで失敗すると後がありません。

SEGについて次回以降で詳しく書きます。