美容外科手術でトラブルを避けるために78
今回からはフェイスリフトについて、これから美容外科を始めようとしている形成外科専門医の先生に向けて書いていきます。
まず、フェイスリフト手術に対する我々の考えを示します。
フェイスリフト手術の目的は比較的単純ですが、これを本当に理解しているドクターは意外と少ないものです。
その目的は三つです。
1下垂した組織をできる限り挙上する
2挙上した状態を長期間保つ
3術後の表情が自然である
以上です。
もちろんこれだけで手術ができるようになって患者さんの術後満足が得られようになるほど単純ではありませんが、これを忘れてしまうと手術をすることが自体が目的になってしまう悲劇が引き起こされます。
特に我々のクリニックのように基本的に切開を伴う本格的なフェイスリフトを中心に行う場合は、そのマイナス面を補うに余りある絶大な効果が得られないと患者さんの満足につながっていきません。
一番やってはいけないのは、傷が残りました、効果が半年でなくなりました、という悲劇です。
患者さんも気の毒ですが、こういった患者さんは二度と切開を伴うフェイスリフトをしようと思わなくなり美容外科医にとっても大打撃です。
我々は「非侵襲治療によるたるみ治療」とは比べ物にならない絶大な効果を手術で出さなければいけません。
次回から具体的なポイントを書いていきます。