挙筋腱膜の固定その3
続き
挙筋腱膜の固定は2か所~5か所ぐらいします。外側の固定は省くことがあります。
美容外科的手術ばかりでなく、形成外科的手術の場合もあえて外側を固定しないことがあります。
外側は挙がりすぎることが理由のひとつですが、ここを固定するといかにも眼瞼下垂術後という目になります。
とにかく目を大きく見開きたいという患者さんには、まぶた全長にわたって3か所~5か所固定します。
目を開けた時に丸い目になりたいというご希望の方には、内側と中央付近の2か所にとどめておいたほうがよさそうです。
もちろんこのあたりは術前の入念な打ち合わせと術中の調整によって臨機応変に対応する必要があります。
ところで先日の眼瞼下垂術後の修正希望の患者さんの手術をしました。固定が7~8か所と入念に固定してありましたが、正しい挙筋腱膜が固定されていたのは右側の外側の1針だけであとは全部隔膜前脂肪中の筋膜様組織が固定されていました。
案の定その患者さんの主訴も右側の外側がつりあがっているきつい目がいやだ、とのことでした。
どうやら挙筋腱膜は嘘をつかないようです。