ABSの恐怖

トヨタ騒動はとうとうリコール問題にまで発展してしまいました。

そもそも私が知るところのリコールというのは、重大な事故につながる危険性がある重大な欠陥車に回収修理を行う、というものでした。

詳しいことはわからないので正確なことは言えませんが、プリウスにこの重大な欠陥があったということになります。

実際にプリウスのABSブレーキは以前に比べると制動距離が70cm長くなるというデータも報告されていました。

しかし実際にこのABSブレーキというのはフル作動させるのがとても難しい代物です。

ちなみに私は過去に、世界で初めてこのABSを搭載したドイツの車に乗っていましたが、飛び出してきた車をよけるためにブレーキを強く踏んだところ初めてABSが作動しびっくりしてフルブレーキをかけられず、相手の車にぶつかるという苦い体験があります。

その時の感覚は、本当にブレーキを踏んでいるにもかかわらず足がトントンと押し返されてブレーキを強く踏めない→止まらない、というものでした。

それまではABSは事故を防ぐことができる万能のブレーキシステムという理解でしたが、経験後は認識を改めました。

今回のブレーキ問題の件とはちょっと違うとは思いますが、ブレーキのフィーリングはかくも繊細なものだと思います。

最初の記者会見をされた常務(だったかな)さんの言い分がトヨタの本音だと思いますが、フィーリングだからこそ理論的には問題がないものでも不安を感じないように素早く対処することが必要だったのだと私なりに無理やり解釈しています。

ちなみに私の事故の件はもちろん車には全くおとがめなしで7;3で私に非があるということで一件落着しました。今でもそのことは忘れていません。なぜなら30年間の運転歴のなかで唯一私に過失があった事故でしたから・・。