好みの顔
この仕事をしていると、時々「先生の好みの顔にしてください」といわれることがあります。
私、考えてみると、顔にしても食べ物にしても仕事にしても、いやだな~というものはありますがこれが好きっというものがなかなか思いつきません。
あえていえば「いやな所がない」ものが「好き」ということでしょうか。
以前学会で、どんな鼻がいいか、という話題で、ある先生が「目立たない鼻をつくるようにすることが鼻の手術の目的だ。」というようなことをおっしゃっていました。
このとき、私は鼻の手術の根本がちょっとわかったような気がして、すごくうれしかった覚えがあります。一目顔を見たときに、目がいってしまわない鼻、そんな鼻です。つくづくみると、きれいと思えるような・・。
高すぎず、低すぎず、広すぎず、細すぎずと突き詰めていくと「理想の鼻」が自然にあらわれてくるような感じです。逆にそのものを見ようと思うとそれが見えなくなるようなかんじでしょうか。
いづれにしても「好きなもの」「きれいなもの」を言葉で言い表すのは結構難しいにもかかわらず、人気のある芸能人の顔は、それを一枚の写真であらわせられるのですから、すごい説得力です。