挙筋腱膜の固定

挙筋腱膜が同定できて、次には瞼板への固定です。

瞼板には瞼板前組織がありますのでそれを極力切除していきます。

瞼板にも内側に挙筋固定を難しくする問題があります。

すなわち内側になるほど瞼板前組織は厚くなり、一部隔膜前脂肪も含まれるようになります。

しかもこの脂肪組織と眼輪筋の間に必ず眼瞼動脈が存在しています。上手な先生だとこれを切らずにできるのかもしれませんが、私の場合はほぼ100%切れます。

さらに内側の瞼板は高さが半分ぐらいしかありませんので、これにしっかり固定しようと思うと上記のような操作は免れません。

しかしここの部分をおろそかにすると、内側において挙筋腱膜の瞼板への固定が不十分になるので、内側の挙上が悪くなります。

さて瞼板が全体に露出できた後、挙筋腱膜を固定していくのですが、通常3か所で固定します。

美容外科的には、患者さんのご希望の目のかたちに近づけるために2か所~5か所の固定をします。

丸い感じの目がご希望の場合は、2~3箇所、内側と中央は必ず固定し、外側は固定したりしなかったり、切れ長の長楕円っぽい目をご希望の方にはさらに外側に1~2本追加固定をします。