スレッドリフトの長期成績
今回の学会に参加して感じたのは、比較的新しいテーマの会場と、以前からある治療の長期成績の会場の「入り」の差です。
前者には多くの聴衆が集まるのですが、後者はどちらかというと閑散としています。
医者も人間ですから、真新しいもの、センセーショナルなものにひかれるのはわかります。
しかし冷静になって考えてみると、真新しい治療には本当の意味での結果がわかるにはもっと時間が必要です。
本当の意味で「いいものである」とわかっている治療は、月日が経った治療方法です。
月日が経つことで、その逆・・それほどたいした結果のでる治療ではない、というのもわかってきます。
そういった意味では、今回私が追加発言させていただいたパネルディスカッション~「スレッドリフトの長期成績」は意義が深いものだったのですが、会場は今一つ閑散としていました。
私が以前から主張しているとおり、スレッドリフトはあくまでフェイスリフトの補助であり、そのような使い方をして初めて効果がはっきり確認できるしそれが長期的に安定している、ということが確認できました。
巷では残念ながら、スレッドリフトを受ける患者さんは減少の一途をたどっているようですが、それも過去に適応のない使い方をして患者さんの期待にこたえることができなかった結果であるともいえそうです。