シルエットリフト考

徐々に人気が出てきている「シルエットリフト」ですが、我がクリニックでもシルエットリフトを受けていただいた患者さんが増えてきました。

1か月後の「美容外科学会」でもシンポジウムで「ミッドフェイスリフトにおけるシルエットリフトの有用性」という題目で発表することになりました。

せっかくシルエットリフトを使用するのであれば、リフトアップ効果を最大にしたいものだと考え、それなりの工夫をしてきました。

ミッドフェイス、口角の挙上にはかなり効果があることが分かってきましたが、逆にマリオネットラインやあごのたるみにはなかなか効果を出しにくいことを実感しています。

手術中、シルエットリフトが本当に効いているかどうかを確かめるためにかなり強い力でけん引してみるのですが、垂直方向に入れた糸は簡単に抜けてきてしまいます。

シルエットリフトは最大の牽引力が得られるまで何回も挿入、牽引を繰り返すことができるのが利点だということにも気付きました。これは考案者のDr Pizzamiglioも言及していません。

最近、コーンの数が10個から8個に減らされたようですが、8個でも私は多すぎるように思います。コーンに均等に牽引力がかかるようにするには4~5個が最良とかんがえています。

患者さん側からすると切らないでリフトアップできる「シルエットリフト」は魅力があると思いますが、私の意見では他のリフト系の手術の補助として(特にミッドフェイスや口角の挙上)使用するのが一番効果があると思います。

ここを間違えないようにしないと、シルエットリフトも過去のスレッドリフトと同じ運命になってしまう可能性があります。