個人差

「個人差」という言葉は、美容外科でよく使われます。

患者さんが期待していた結果とちがう場合に、医師からいわれることが多いようです。事前に「結果には個人差があります」とどこかに書かれていることもあるようです。

患者さんにとっては、少なくともありがたい言葉とは考えにくいものです。

この記事で何度も書いてきましたが、患者さんは一人として同じではありませんので「個人差」はあたりまえのことかもしれません。

来院される患者さんはいろいろな方面から情報を得てある「期待」をもってこられます。我々はカウンセリングでその「期待」にこたえられるかどうかを考えます。

患者さんの期待が大きすぎる場合や、期待にこたえられそうにない場合にどのように説明するかで「医者差」がでます。

「大丈夫です、すべて私に任せてください」なのか「ここまでは可能ですが、そこまでは無理です」なのか。

どちらがいいと感じるかは、そこにも「患者差」があると思います。

我々と患者さんの間にはこれだけの「個人差」が横たわっています。それが美容外科の現実です。

このように考えると、患者さんが手術・施術を受けていただいて最終的にその結果に心から満足していただける、ということはすばらしき「奇跡」でもあります。

あらゆる個人差を超えて、その「奇跡」が一人でも多くの患者さんに起こるようにするにはどうしたらいいかを考えながら日々の診療をしています。