最大リスク
手術のリスクについては、一般的に、手術で起こりうる危険性、というとらえ方をされます。
美容外科の手術における「リスク」とは、手術によって自分の身に起きてほしくない、望ましくない事柄、だと解釈しています。
当然、同じ内容の手術でも患者さんによってリスクはかわります。
たとえば今までに何度も埋没法で失敗してラインが消えた患者さんにとって、重瞼術の最大リスクは「ラインが定着しない」ことです。
ラインの形が気に入らなくてかえたい患者さんにとって、重瞼術の最大リスクは「ラインが変わらない」ことです。
いままで一重で初めて二重にする患者さんにとって重瞼術の最大のリスクは「二重がはっきりしすぎて不自然な顔になる」ことです。
二重の手術一つをとってみても、患者さんによってこれだけ最大リスクの内容が異なるのです。
手術方法を選択する上で、患者さんの希望がかなえられかつこの最大リスクを最小にできる方法がベストと言えます。
その患者さんの最大リスクをほうっておいて他の小さなリスクのことばかり考えて手術法を選択するといわゆる「本末転倒」ということが起きます。
そうやって何回も無駄な手術を繰り返したり、挙句の果てに取り返しのつかない状態になってしまうことは決してまれではありません。