便利なようで不便な世の中

先日、個人的な保険料の年間一括振り込みで郵便局を利用することがありました。

保険会社の都合で銀行振り込みが利用できず仕方なく銀行から現金を引き出し、それを郵便局に持参し振り込むことになりました。

保険料がやや高額だったので、現金の引き出し、振り込みともども、とても面倒な認証書類が必要であることを知らされ、それらを用意をするだけで3日間を要しました。

現金というのはとても便利なものだったはずですが、現代社会ではかくも面倒なものになってしまったようです。

これは現金化することで犯罪によって得た資金を浄化する、といったことを防ぐためですが、そのために我々一般市民の生活がどれだけ不便になっているかを考えるとばかばかしくなってきます。

同じようなことは医療にも言えることで、たとえば「麻薬使用」はそのいい例です。

麻薬は医学的にとても便利で有用なお薬ですが、犯罪防止のために面倒な手続きが必要になり、それをきらって使用しないクリニックもあります(うちのクリニックもそうです)。

犯罪を犯す人の動機はほとんど個人的な理由であるはずにもかかわらず、その影響たるやこれだけ広く深く社会全体に及ぼすのだということに憤りを覚えます。