初の新潟での学会
2週間前、新潟で美容外科学会がありました。
新潟は生まれて初めてでした。
新潟はコメどころでよい日本酒があるとのことで、お酒好きな先生方にはそちらのほうの楽しみもあるからいいのでしょうが、下戸の自分にとっては何の楽しみもないなぁ~とため息交じりの学会でした。
もともと参加する気はなかったのですが、会長からの依頼でしぶしぶ(会長先生、すいません)参加する感じでテンションも上がらないままシンポジウムの準備をしていました。
「お題」は眼瞼下垂
これもまた、私にとって、これといって持ち合わせたアピールポイントが少ないカテゴリーでしたが、ない知恵をしぼって発表にこぎつけました。
結果は、自分でいうのもなんですが、意外と好評で、中でも「1枚まわし理論」については、いろいろな先生に賛同を得ました。
今まさに名古屋場所だから、というわけでもないのですが、相撲でいう1枚まわし・・・まわしは何枚かをまいているのですがそのうちの1枚だけをつかんで相撲をとること・・・が、切開式重瞼術の術後眼瞼下垂に起きている現象と酷似していることに注目して発表したのです。
ちょっと専門的な話になりますが、眼瞼下垂というと「挙筋腱膜前転固定」が基本で、前転量によって下垂状態を改善していくイメージですが、この「1枚まわし」理論は、ばらばらになった挙筋腱膜を1枚1枚修復していって目ぢからを調整していくものです。
まわしを取るのにがっちり全部をとるのと、1枚をとるのとでは、上手(あるいは下手)の引つける力に雲泥の差ができることは、相撲を見たことがある人ならすぐにわかると思います。
そんなこんなで終了した学会でしたが、学会後の懇親会で購入できた「諏訪田」の爪切りは本当によかったことと、懇親会中に幾人かの先生に「先生は手術が本当にお上手ですね」とほめていただけたことが、新潟の学会のいい思い出となりました。