手術のこわさ
今回の記事は、同輩後輩の美容外科医に向けて書きます。
特に手術を中心に美容医療をされている医師に向けてです。
他医の手術の跡を見る機会が多いので、これは実際の経験に基づいた話です。
以前にどんな手術をされているか、それがたとえ術後何年経過していたとしても傷をあけて瘢痕の状態をみれば一目瞭然であることが多いようです。
名古屋に限らず、全国の美容外科の先生に手術をしてもらった患者さんがこられます。
中には3か所4か所のクリニックで手術を受けられた患者さんの傷を開けることもあります。
最近では手術中に傷を見て「この部分の瘢痕は最初のクリニックのあの先生の手術の跡だ、この部分の固定が違うのは2番目のクリニックのあの先生の手術のあとだ・・・」というところまでわかってしまうこともあります。
手術は正直です。
どんなにうまくごまかそうと思っても、そのドクターの手術のくせ、考え、やり方などなど、しっかり跡に残っている物です(これはもちろん私自身にも言えることです)。
本当に手術の上手な先生、とても乱暴な手術をする先生、知識が足りない先生、手術経験が足りない先生、・・・
手術の傷を開けてみるとちゃんとわかります。
ただし、手術後の結果に、患者さんが満足されているかどうかは、手術のうまい下手は多少関係しますが、別問題だと思います。
だから、たとえ手術が下手な先生でも美容外科医としてとても人気のある先生はいるのです。