放射線にまつわる話
今日のお話は、それ、ホンマでっか、という軽い気持ちで読み飛ばしてください。
今回の徳島の学会で、外人招待講演や外人による演題が相次いでキャンセルになりました。
アメリカでは、日本中が放射線によって汚染されていて日本への渡航を見合わせるようにという指示があったそうです。
日本に住んでいる我々にとって「そりゃー何かの悪い冗談でしょう?」としか思えませんが・・・。
次のお話です。
今回の学会が終わって岡山まで足をのばして大学時代の同級生たちと会うことになりました。
その酒の席で、もっぱら大学時代にお互いに馬鹿をやった時の思い出話が一通り出尽くした後は、やはり今回の原発事故の話題に。
同級生の一人で整形外科医の友人がこう言い放ちました。
「あれぽっちの放射線量でがたがたいってたら、おれたちどうなるんや。いままでさんざん放射線浴びまくっとるがな~」と。
これには私も同感。形成外科の前には2年ほど整形外科をやっていたが、術中の透視(骨の手術の場合、レントゲンを出しっぱなしにして画面でそれをリアルタイムに見ながら位置を確認し、手術をすることが多いのです・・)による被ばく量は結構なものです。
ましてや我々より先輩の医師などは、防護服(鉛入りの前掛けみたいなもので手術着の下にそれを着るととても重く暑い・・・)も着ないで手術をやりまくっていたのですから、とっくの昔に放射線障害が出てもおかしくないのです。
ところがそういった先輩医師たちほど妙に元気で、癌にもならずに長生きしているのです。私もそういった整形外科の先輩医師を知っています。
適度な放射線を浴びていたほうがそれによって発生した活性酸素を不活化する力が強くなり癌死が減るというデータがある、と昨日のテレビに出演していた放射線のえらい先生も話していました。
どうやら何が本当で何がうそなのか、さっぱりわからないのが「放射線」ということのようで。
(ただし、大量の放射線を短時間に浴びることによる障害は、ここの話とは全く別であることは周知のとおりです)