最新のもの(The latest)が最良のもの(The best)
美容外科においては、レーザーにしても医療材料にしても目新しいものが好まれるようです(医者にも患者さんにも)。
これは、新しいもののほうが効果が高いはず、という幻想?があるからだと思います。
さる有名なドイツの車に対していわれている「最新のものが最良のもの」ということわざが美容外科にもあてはまるのでしょうか。
この車メーカーは車種が圧倒的に少なく、その中で常に改良を重ね今でも改良が続けられ、その結果世界中のマニアに圧倒的な支持を得ています。
実はここでいう「最新」の意味が、「目新しいもの=the newest」という意味ではなく「最も最近に改良されたもの=the latest」という意味で使われています。
逆にそこの車の本質は最も古いもの、といえるのかもしれません(車好きの人ならきっとわかると思います、いまどきあのエンジンレイアウトはないだろう、とか・・)。
美容外科医療において一つの器械でそこまで改良を重ねているものはあるでしょうか(10年ちょっとであれば「サーマクール」ぐらい?)。
医療材料に至ってはほとんどありません。
新しいものの導入には熱心にメーカーの太鼓持ちをする医師はたくさんいても、その口から長年の治療結果がどうであったのかを聴く機会はほとんどありません。
先日も新しい医療材料を熱心に勧める医師がいたので「結果はどうなの?」と質問したら、「まだ実際に1例もしてないから結果はわからないけど・・」と返されました。
大事なのは、新しいものをいかに早く取り入れるか、よりも、その新しい治療の結果がどうなのかを客観的に評価する姿勢と、さらなる効果を出すためにはどこをどのように改善すればいいかを常に考える姿勢を持ち続けることだと考えます。
いかがですか?世の「新しいもの(the newest)好き」のお医者さんと患者さん!