目鼻立ち

美人の条件として「目鼻立ちが整っている」といわれることがあるように、美容外科の手術のなかでも目と鼻の手術は非常にポピュラーです。

だからといって目の手術と鼻の手術は同じような考えで手術できるかというとそうでもない、というのが私の考えです。

まぶたの手術はお顔に対するインパクトが非常に大きく、簡単にいえば、手術をした分だけ「よくなる」ことが期待できる手術というように感じます。

ただし、まぶた(上まぶた)は常に動きの中で美形を追求しなければいけない点が難しいのと左右をできるだけ同じような結果にしなければいけないという点でも特別な考慮が必要です。

一方、鼻の手術は瞼に比べると、特に顔全体の中でバランスを考えて手術をしなければいけない点が特徴です。

顔全体を考慮せずに鼻の手術をするととても立派な鼻が出来上がってしまいかねません。

その結果、妙に目立つ鼻をつくってしまい、患者さんは術後に鼻が気になって気になって仕方がない、といったことになります。

もちろん鼻筋が通ってすーっとした鼻が理想なのでしょうが、あくまで顔のなかであまり目立たせてはいけない、というのも条件になります。

鼻自体にはそれほど大きな「動き」がないために瞼の手術のような動きを考慮する必要がない点では、純粋に「形」を意識して手術できるため美容外科らしい手術であるともいえます。

最近、瞼の手術と鼻の手術の両方を考えているがどちらを先にすべきか、という相談を相次いでうけました。

ここに書いた手術の特徴を考えていくと、美容外科医にとっては瞼の手術をしてから鼻の手術へという順番のほうが整えやすいと思っています。

もちろん、患者さんのご希望やお顔立ちによっては必ずしもこれに限ったわけではありません。