美について

久しぶりに自宅の書斎の大掃除をしました。

ここ2年ほど、本当に忙しくて自分の周辺のことをかまっている時間が全くなく、その間にたまってきた物で部屋があふれかえっていました。

自分の部屋に朝から晩までいたのは、数か月ぶりで・・・・、物でごちゃごちゃしていた部屋がずいぶんすっきりしました。

ヒト一人生きていくのにそれほど物はいらないということをあらためて感じました。

それでも、身の回りをシンプルにする、或いはシンプルを維持していくのは容易いようで結構むずかしいものです。

・・・すぐ物がたまって乱れてくるのが普通です。

よほど意識して物を捨てる、或いは片づけていくようにしないとシンプルで美しい部屋を維持できません。

似たようなことに、美容外科の手術を受ける患者さんがよくおっしゃる、「自然な感じの仕上がり」というのがあります。

患者さんによって「自然な感じ」はそれぞれすこしづつ違うと思いますが、「自然な感じ」=「簡単な手術で実現できる」とはかぎらないと思います。

むしろ自然な感じにしようと思うと意外にいろいろなところを手術しないと実現できないことのほうが多いように感じます。

「美」についても同じことがいえそうです。

容易に手に入らない、もしくはなかなかありえないもの、というのが「美」の条件の一つです。

もうひとつ言えることは・・、私を含めて一般の人には「美」は目の前で見せてもらうまではその存在に気付かない、あるいは理解できない、想像できないもの、であり・・・そのことは、過去の「美の巨人」の数々の作品を見れば明らかです。