美容外科の手術の目的

先日テレビで「オキシトシン」というホルモンが人体に及ぼす影響についての番組がありました。

山中教授もコメンテイターとして出演されていました。

恥ずかしながら、この「オキシトシン」についての私の知識は、番組に出ていた芸人とほとんど変わらないレベルでした。

オキシトシンは出産前後で多量に血中に分泌されるホルモンです。

私が大学で教えてもらった知識は、すでに35年近く昔のものだったということもあるのですが、オキシトシンには子宮収縮ホルモン、乳汁分泌促進ホルモンとしての働きがあるということぐらいでした。

番組では、オキシトシンにはそれ以外にもいろいろな作用があるということが紹介されていました。

特にオキシトシンには「相手をいとおしく思う」ようになる作用がある(だから母親は生まれたての赤ん坊をみてかわいい!と思うわけですね・・)、と聞いて人間の心の動きまでこういったホルモンのメカニズムに支配されているということを知り、また一つ人体の神秘についてその仕組みが解き明かされた気がして興味がわきました。

実は、美容外科手術も人の心の動きをコントロールすることが目的である、と私は考えています。

確かに「絶対的な美」の存在はあるのかもしれませんが、人の心の中に「美」と感じられる心地よさを作り出すポイントのようなものがあり、それを手術で作り出すのが美容外科の目的だと思うのです。

それが証拠に、教科書的に完璧な鼻を作ったとしても、患者さん全員が満足することは絶対にありません。それどころか満足する患者さんのほうが少ないともいえるのです。