美容外科クリニックの経営
昨日、新しい医療機器のセミナーを聞きに東京へ行きました。
途中、美容医療経営コンサルタントと称する方が、美容クリニックの経営について講演をされていました。
色々なデータをもとに、どのように経営をすすめていけばいいか、宣伝戦略、治療の絞り込みなど、そこそこ興味をひかれたドクターもいたのではないかと思えるものでした。
しかし実際にうちのクリニックのように、自費診療オンリー+手術主体+都心から離れた場所+宣伝ほとんどしない、という特殊なクリニックにとって直接的に参考になるものは残念ながらほとんどありませんでした。
以前にもふれましたが、手術主体のクリニックの経営ほど難しいものはありません。
まともにやっていたら3年でつぶれるとも言われるほど経営のコントロールが難しい業界です。
具体的に言えば月々の売り上げだけ見ても5倍の振幅があり、年単位で見てもけっして右肩上がりでも下がりでもなく、のこぎり状態が続くのです。
普通の会社の経営者なら、とっくに自殺か廃業しているといっても過言ではありません。
そんな経営をしているドクターにとって、手術が減ることは致命的であることもここで何度か触れてきました。
彼らはどんなことがあっても手術を減らしてはいけないのです、ありとあらゆる手を使って患者さんに手術をすすめてきます。
そんな状況で、手術を主体にした美容外科クリニックがどうしたら医業倫理と健全経営を両立できるか、おそらく永遠に結論が出ないかもしれない命題を解決していくことが、私の美容外科医としての使命だと思っています。
開業して6年弱、現時点での私なりの結論を機会あるごとに述べていきたいと考えています。