美容外科手術でトラブルを避けるために17

今回は下眼瞼脱脂術について

これは皮膚側に傷を残さない点で、大衆受け、初心者受けする手術です。

脂肪を減らすことで、目の下のふくらみが減り若返りとしてそれなりの安定した結果が得られます。

さらに医学的なトラブルが少ない手術というおまけ付きです。

これをマスターしない手はないです。

ただし意識しないといけない注意点がいくつかあります。

この手術もほかの美容手術と同様、解剖学的な知識とイメージは重要です。

特に下瞼をひっくり返して手術を行うので、何も考えずに切開していくと切開創が浅くなってしまいます。

最初は剥離層が少しでも不安になったら瞼を元に戻して確認しながら行うといった慎重さがいります。

眼輪筋の裏側が見えていることと眼窩下縁を確認しながら剥離を進めていくことがガイドになります。

実際に一番大事なのは、術中に下瞼をけん引する助手がなれていることです。

下眼瞼の眼窩脂肪は3っつの部屋に分かれていることになっているのでそれも意識して、術前に必ず立位でどこのパートの眼窩脂肪が多いのかを確認してから必要な部位の脂肪を適切な量だけ切除することが肝要です。

びっくりするのは、この手術の術後のトラブルの相談からわかったことですが、この脂肪の取りすぎによる下眼瞼の陥没というトラブルが同じクリニックで引き起こされていることで、それも10年ぐらい前から何例か拝見しています。

術後の検診をきちんとしていれば自分の手術の誤りがわかりそうなものですが、、、。

どれぐらい切除すれば術後どれぐらい改善するかは、術後の検診を丁寧に行って自分の感覚でおぼえていくしか方法はありません。