美容外科手術でトラブルを避けるために25
鼻の手術でトラブルを避けるために心がけることを書いています。
2~3回前の記事に書きましたように、早く「鼻中隔延長術」をマスターすることが近道、と書きました。
その理由の一つに、患者さんの要望の多い少ないはあるかもしれませんが鼻先の手術を中心に考えた方が鼻全体のバランスがとりやすいということがあります(過去の記事に何回も書いています)。
要するに鼻先を征する者が鼻を征するとも言えます。
一方鼻先の手術は鼻の手術の中では一般的に難しいと考えられています。
その理由は、鼻先の手術で隆鼻術でよく用いられるシリコンなどで形を作ると年数が経過していくにつれて皮膚が薄くなって最悪飛び出す可能性もあるといわれていて、それを防ぐためには軟骨移植などが必要になってきます。
鼻先の手術はいろいろな種類の手術がありますが、大きく分けると「軟骨形成術」と「軟骨移植手術」があります。
鼻先の軟骨は「大鼻翼軟骨」になりますが、これには左右一対あり、それぞれ内側脚・外側脚・中間脚があり鼻孔の裏打ちと鼻先の形、鼻柱の強度に大きく関係しています。
これらのサイズを変えたり、左右を寄せたりして鼻先をコントロールしていこうというのが「軟骨形成術」「suture technique」になります。
鼻翼軟骨の強度や面積が足らない場合は軟骨を足していくのが「軟骨移植術」になりますが、その軟骨の調達元には「鼻中隔軟骨」や「耳介軟骨」「肋軟骨」があります。
「鼻中隔延長術」もこの「軟骨移植術」の一種になります。
「鼻中隔延長術」の立ち位置を理解したうえで、次回以降で鼻の手術をもう少し考えていきましょう。