美容外科手術でトラブルを避けるために8

手術手技の基本が身についていれば、次は「術後検診」をきちんとすることを心掛けます。

これは当然行ってきていることだと思いますが、美容外科では最も重要です。

その理由はわかりますよね、患者さんがどのように手術結果を評価しているかは直接患者さんにうかがってみないとわからないからです。

そのためには、自分が行った手術がどのようであったか記憶していることが大事です。

美容に限らず手術というものは一つとして同じ手術内容で行うことはありません。

手術記録を必ず書くことです、特に最初は細かいことまできちんと書く癖をつけましょう。

検診の時にそれを見直して、自分が気になっていたことを頭において検診をします。

もちろん、患者さんの評価をできるだけ冷静に客観的にうかがうことはいうまでもありません。

きちんと検診することは、患者さんの安心にもつながりますので1石2鳥です。

それと術後2週間 1か月 3か月場合によっては6か月1年と経たないと本当の結果がでないことがとても多いのです。

それを術者が実感としてわかっていることがとても大事です。

そういったことをわかっているドクターから説明される言葉には患者さんは安心させる力があります。

そういったことを行わないでただ「まだ腫れてますから待ってください」といっても患者さんに伝わりません。

日頃の検診を大切にする姿勢は、結果的にトラブルを防ぐことにもつながります。

逆に私は術前に患者さんにこういいます、術後の検診においでになれないのであれば責任をもって手術することはできませんのでその場合は手術をお引き受けしません、と。

美容外科で術前にここまで言い切れるまで、日ごろから基本的な診療姿勢を身に着ける努力をしたいものです。